〒460-0003 名古屋市中区錦3丁目11-25
アーク栄錦ニュービジネスビル605
052-253-7441Fax. 052-253-7442
所長ブログ「ケンさんが往く」
2023.01.29
特許等の知財を客観的に評価する、ということが最近巷を賑わせています。
どういう指標を用いて評価するのか知りませんが、そんなことできるの?というのが率直な感想です。
弊所は特許を中心に知財出願を扱っていますが、出願時にはまあ大した発明じゃないけど、というのが、特許になった後に、実はあの特許は今結構重要になってるんですよ、と知らされることがあります。
反対に、これは良い発明なので是非特許にしたい、というのが後日、もう特許料収めるのをやめます、なんて連絡をもらうこともあります。実はこのケースの方が多いのですが(笑)。
なので、知財を客観的に評価すると言ったって、特に特許の場合はそんなのできるの、と思うわけです。
特許ライセンスの際に、この特許は将来有望な領域をカバーする基本的なもので、その評価価値はこんなに高い値が出ていますから、ライセンス料はこの程度は頂かないと、と申し入れても、相手の企業がその特許を具現化する設備なり、技術者なり、営業力を持っていなければ絵に描いた餅なわけで、相手企業にとっては一文の価値もない、ということになります。
では、知財の価値評価は何の役に立つのでしょう。
それはおそらく、当該特許を有する企業に投資したり、M&Aをする際の一指標にはなる、ということなんでしょう。つまり投資も買収等もその企業の将来性を確率的に評価して決断するわけですから、当然ハズレになることもあるわけで、相手先企業の有する特許もある程度確率的に評価できれば良いわけで、これが知財評価の実体だと思われます。