所長ブログ「ケンさんが往く」

2024.11.23

タイへの中国旅行者

昨日のThe Pattaya Newsに今年1月から11月までにタイを訪れた海外旅行者の総計が載っていました。それによると、中国が600万人余りで1位、続いてマレーシアの440万人、インドの180万人と続きます。韓国が160万人で4位。そしてあの戦争中のロシアからの140万人が5位で、一体どんな人が来ているんだろうと興味を引きますね。

 

日本は残念ながら5位までのランクに入っていません。10年位前は日本からの旅行客はもっと多かったような気がしますが。この円安のご時世ではねー。かくいう私もコロナが始まった2019年以後は行ってないですから。

 

それはさておき、日本での中国観は、戦前の鬼畜米英に近いのではないかと最近思っていて(もっとも戦前の様子は本で読んだというだけですが)今は鬼畜中朝という感じですね。あの鬼畜米英は太平洋戦争の終戦によって、あっという間に親愛米英に変わりました。鬼畜米英って何だったんでしょうかね。

 

で、その中国ですが、あの大人口の国は世界の何処へ行ってもチャイナタウンを作って経済的に大きな力を持っているようで、東南アジアで特にそれを強く感じるのがシンガポールですかね。国の成り立ちがそもそも中国系なので。我々が特許出願の現地代理人として付き合うシンガポールの法律事務所の弁護士も殆ど中国系です。経済力で子弟に十分な教育を与えて、知的職業は中国系が席巻しているわけで、マレーシアはそれを恐れてマレー人を優遇するブミプトラ政策を採用しました。

 

一方、タイ人はもともとが中国の南部からチャオプラヤ川流域の低地へ稲作のために流入してきた生い立ちがありますから(と思う)、タイ人と華僑や華人との間の対立はなく、それどころか華人(タイ国籍のある中国系の人)もタイ人に同化しているという感じですね。首相を輩出しているタクシン家も華人系らしいですし。チャイナタウンはありますが、町のいたるところに漢字表記が多いなー、という程度で、特にタイの他の町の雰囲気と異なるということは有りません。

 

タイの文化は、仏教が国教ではあるものの、道教やヒンズー教、キリスト教までも合わせ呑み込む「なんでもあり」のおおらかさがありますね。それは山田長政も活躍したアユタヤ王朝が世界に開かれた王朝であったことと関係があるのかもしれません。この辺りは「Thailand A Short History」という10年以上前に買った本を読破すればもっと正確にわかるのでしょうが、最近再び引っ張り出して読んではいるものの、遅々として進みません(泣)。

 

何かとりとめのない話になりましたが、ネット検索で2023年度の日本への外国人旅行客を見ると、韓国が1位ではあるものの、65万人台で2位の中国とほとんど変わりませんね。3位以下は台湾、香港、タイです。周りの日本人と話をすると前述したように鬼畜中朝に近いものがあるものの、観光客は結構日本へ来ているのですね。

 

タイへの中国観光客が多いのは分かる気がしますが、日本へも多い、というのはどう理解したら良いのでしょうか。