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所長ブログ「ケンさんが往く」
2025.02.27
先日、同業者の勉強会がありまして、私が発表者でした。
発表者は、長たらしい判決文の要点を抽出したレジメを配布し、それに基づいて要領よく判決の内容を説明して、勉強会メンバーによる検討を促すという役目です。
商標の勉強会だったので、類似範囲で分割移転された二つの商標権につき、一方の商標権の使用権者の使用が出所混同を招いた場合の、当該商標権の取消要件(商標法第53条)は如何というのが問われた事件でした。
該当条文の振り返りから、実際の商品への商標の使用態様、取消要件への当てはめ、問題点等を要領良く纏めるのですが、この「要領良く纏める」過程が発表者にとっては最も勉強になるところです。
ひとしきり勉強会が進んだ最後に、メンバーの一人が、実は私は有料ChatGPT(月額2000円弱だったような)を業務に使っているんです、ということで、今回の判決の要約や問題点をChatGPTに訊いてみようか、という話になりました。
「この判決の要約を作成して下さい」「問題点を抽出して下さい」「今後の対策は」などとChatGPTに指示すると、瞬く間に箇条書きで答えが表示されます。
私の発表内容との優劣をチェックする時間はありませんでしたが、短時間で見事にそれらしき回答が出されるのには驚きました。
ただ、思ったのは、このChatGPTの回答内容を評価できるのは、発表者の私だけだろうな、ということです。
苦労してレジメを作成してみたから、ChatGPTの回答の優れた部分(こちらが見落としていた部分)に気が付いたり、回答の誤りを見つけることができる(あれば)。
将棋の藤井七冠もAI将棋で勉強しているそうですが、AI将棋の回答を評価でき、その回答から気付きを得るためには、自分の棋力が最低AI程度までには上がっている必要があるはずです。
つまり、ChatGPTは我々に代わって考えてくれる機械、というよりは、我々の高度な思考を支えてくれる相棒ということになって、計算尺や計算機といった道具と同列の、ちょっと高度な道具ということになるのでしょうね。